「健康を維持するために最も大切なこと、それは食事です」― その通り、日々の食事が私たちの体を作ります。
食事の話題になると、ビタミン、ミネラル、たんぱく質といった栄養素のバランスが思い浮かびますよね。
もちろん栄養素は必須ですが、実はそれらの栄養素を体内で活かすために、もっと大切な働きをするものがあります。
それが「酵素」です。
■酵素とは?生命活動を支える大切な存在
酵素とは、生物の細胞内で作り出されるたんぱく質性の触媒の総称です。
体内の酵素は、私たちが生きるために行うすべての活動を可能にしており、栄養素を消化・吸収・代謝・排泄する際にも、酵素の働きが不可欠です。
人間の体内では、約5千種類もの酵素が作り出されており、酵素がバランス良く豊富にあることで、体はスムーズに機能し、健康的な状態を保ちやすくなります。
●酵素の役割の例●
唾液に含まれる酵素は炭水化物の分解を助け、胃の中で分泌される酵素はたんぱく質の分解を助けます。
また、肌の汚れを落として綺麗にする働きにも酵素が関わっています。
●ポイント●
栄養素は、酵素の働きがあってはじめて体内でスムーズに活用されます。
酵素の量が少なくなると、せっかく摂った栄養素も活かしきれず、結果として健康維持の効率が低下してしまう可能性があります。
■酵素を大切にする「酵素節約」生活
体内で作られる酵素の量には限りがあると言われています。
日常生活で酵素を無駄に消耗しないよう、「酵素節約生活」を意識した習慣を取り入れてみましょう!
習慣 意識したいこと 食習慣の見直し 酸化した食品や添加物の多い食品は極力控える。
アルカリ性食品を意識して多く摂る。 休息と睡眠 睡眠は体の回復を助ける大切な時間。
たっぷり休息をとり、疲れを溜めないようにする。 適度な活動 筋肉を鍛えることは、体の熱産生を助け、代謝効率を保つのに役立ちます。 油の管理 油は酸化しやすい性質があります。
食用油は小さい瓶で購入し、新鮮なうちに使い切りましょう。
■酵素を失わないための調理法と食材選び
酵素は熱に弱いという性質を持っています。
一般的に約50℃以上の熱を加えると、その働きが失われ始めると言われています。
また、化学的処理(ケミカル)を加えても同様です。
「加熱・化学処理・酸化した食べ物には、新鮮な状態の酵素が少ない」ということを覚えておきましょう。
●食物から効果的に酵素を摂るヒント●
★新しいものを新鮮なうちに食べる
★なるべく熱を加えずに生食する(野菜、果物、刺身など)
★多くの食材から多種類の酵素を摂る
★加熱する場合は「さっと茹でる・炒める」を基本に
★食材を工夫する: 魚は食べる直前に切る、野菜・果物は手でちぎれるものは刃物を使わず流出を防ぐ、など。
酵素と栄養素の正しい知識を身につけ、日々の生活を少し見直すだけで、体の働きは大きく変わってきます。
健康で若々しい生活を送るために、ぜひ今日から「酵素節約生活」を始めてみましょう!
