■栄養素はどこで吸収される???
①口〜胃で分解!
食べ物を噛んで飲み込み、胃で消化酵素と胃酸により分解され始めます。
この段階では栄養の吸収はほとんど行われません。(一部のアルコールや薬などは胃から吸収されます。)
②小腸で栄養を吸収!
栄養素の吸収の中心です。
炭水化物はブドウ糖に、タンパク質はアミノ酸に、脂質は脂肪酸とグリセリンに分解され、ここで吸収されます。
特に空腸と回腸での吸収が活発です。
③大腸
水分と一部のビタミン(ビタミンKやビオチンなど)を吸収します。
栄養素の吸収はほとんど行われません。
■栄養素別の吸収場所
★糖質
消化⇒でんぷんなどが唾液アミラーゼや膵液アミラーゼで分解され、ブドウ糖などの単糖類になります。
吸収部位⇒主に空腸
吸収方法⇒ナトリウムと一緒に、エネルギーを使う能動輸送で吸収され、血液中に入り、肝臓へ運ばれます。
★タンパク質
消化⇒胃と膵臓の酵素(ペプシン・トリプシンなど)によりアミノ酸やペプチドに分解されます。
吸収部位⇒主に空腸
吸収方法⇒アミノ酸やジペプチドの形で小腸上皮細胞に吸収され、血液中に入ります。
★脂質
消化⇒膵液中のリパーゼと胆汁酸で脂肪酸とモノグリセリドに分解。
吸収部位⇒主に回腸
吸収方法⇒ミセル(胆汁酸に包まれた形)として小腸上皮細胞に取り込まれ、 再合成されてキロミクロンとしてリンパ管へ入ります。
★ビタミン
脂溶性ビタミン(A, D, E, K)⇒脂質と同様に胆汁で乳化され、回腸から吸収されます。
水溶性ビタミン(B群、Cなど)⇒単純拡散や輸送体を介して主に空腸と回腸で吸収されます。
ビタミンB12は特別で、胃で内因子と結合し、回腸で吸収されます。
★ミネラル
カルシウム・鉄・マグネシウムなどはそれぞれ異なる方法で吸収されます。
★カルシウム⇒ビタミンDによって吸収が促進され、小腸で吸収されます。
★鉄⇒主に十二指腸で吸収されます。動物性(ヘム鉄)の方が吸収されやすいです。
★ナトリウム・カリウムなど⇒小腸全体で吸収されます。
■栄養素の吸収を良くするために…
夜遅くの食事は、栄養吸収が悪くなる傾向があるため、吸収効率が良く、朝~昼の間に朝食をしっかり取るのがおすすめです。
また、ストレスや食事内容(脂っこい・冷たいものなど)も吸収効率に関係します。
規則正しく、バランスの取れた食事で栄養素をしっかりと身体に入れましょう!